-雨-



雨が降ってる。
私は雨が嫌い。
何故って、星が見えないから。
それと―――




「つまんない・・・」
ぽそりと私はつぶやいた。
ついチラチラ隣の窓を見てしまう。
隣は・・・忍の家。
晴れてるときは、大抵忍が部屋にいて、
私に手を振ってくる。
でも、
雨の日は違う。
何か雨漏りをするからとかで、別の部屋ですごしているようだ。

「つまんない・・・!」
今度は少し大きめにつぶやいた。

気になるわけじゃ、ないけどっ!
ただ・・・ただ、やることが無くて、暇なだけよ!

と心の中で自問自答。
頭の片隅ではわかってるはずなのに―
―気になってるし、やることなら山積みだってこと・・・
素直じゃないなと思う。

「はぁ・・・雨、降ってるけど、窓でも開けてみるか・・・」
そういって、私は窓を開けた。
空はどんよりとしていて、星も見えるはずがない。
冷たい雨がしとしと降っている。

「忍のばぁーか!雨漏りくらい我慢しなさいよ!おかげでこっちは・・・」
と独り言を言っていると、

「おかげでこっちは?」
・・・ふと隣の窓を見ると・・・
・・・忍。
「し、忍!?なんで?あ、雨漏りは!?」
私は突然忍がでて驚いたのと、独り言を聞かれて恥ずかしいのとで、顔が真っ赤だ。
「雨漏りは、昨日直したよ?ほら、業者の人来てたでしょ?」
あぁ・・・そういえば来てたのをみたような気もする・・・
「で、おかげでこっちは・・・何?」
忍はまた聞く。
どうしてそこまでこだわるのか、わからなかった。
「い、言わないっ」
続きを言うのは恥ずかしいから、こういった。
すると、忍は
「教えてよ、気になるでしょ?」
少し声のトーンが落ちて、私はびくっとした。
でも
「嫌、言わない!」
と言う。
すると
「じゃぁ良ちゃんの秘密を暴露しちゃおっか?良ちゃんは寝る前・・・・」
「っだぁー!ストップ!わかった、言うから!言うから!!」
・・・実は私は寝る前、星を見て、お願いごとをしている。
この歳にもなると、流石にばらされるのは恥ずかしい。
「おかげでこっちは・・・・」
「こっちは?」
「・・・・・・・・・・・・っ忍の顔、見れなくてさびし・・・いや、つまらなかったの、よ・・・」
勇気を振り絞っていってみた。
最後のほうは聞こえないくらいの声の大きさだったけど、
忍にはちゃんと聞こえていたようだった。
ふわっと笑って、
「僕も、だよ。だから窓を開けてるんじゃない。」
と言った。

そっか・・・普通、雨の日に窓なんて開けないもんね。
「ありがと、忍。今日はもう寝るね?」
「うん、わかった。・・・今日はお願い事、しないの?」
忍がからかうように言う。
「し、な、い!星でてないし!」
私は早口で言う。
単刀直入に言うと、照れ隠し。
「うん、じゃ、おやすみー」

そして忍が窓を閉めて、カーテンまで閉めたあと・・・
空に向かってお願い事をした。



―忍といつまでも仲良く居られますように―





END


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うわっ、公開するのは初です・・・小説。
書いててカユくなってきました。軽く。
公開するのもちょっと嫌ですが、公開してみます・・・。
色々変ですが、軽く流してください 汗

7/15 渡瀬 幸

































































































































































































































































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